公認会計士試験の受験を考える人が必ずぶち当たる疑問。それは、
というものです。私も公認会計士試験の受験を考えた当初、大原とTACのパンフレットを取り寄せて色々比較検討しました。
ところで、社会人合格を目指す人の多くは、学校に通学して授業を受けるなんていう時間が無い方でしょう。
つまり「独学」がメインの勉強スタイルになります。(教室に通学せず、独りで教材をこなすことをここでは独学と呼んでいます。)
但し、独学には落とし穴があって、中には「俺は教科書選びから自分で全部やる!」というチャレンジ精神に満ちた(?)人もたまに出てくるのです。。。残念ながらそういう人は合格まで回り道してしまう可能性大です。
社会人受験生が独学で合格まで最短ルートを突っ走る為に、どんな予備校(のどんな教材)を利用すべきか解説していきます。
「大手」予備校は外せない
社会人、学生に限らず全ての受験生に当てはまることですが、公認会計士試験合格のために必要なことは全科目そこそこ(偏差値50よりちょっと上)の点数が取れるようになることです。
これは、知識に穴を作らないようにして重要な論点で大減点を喰らわないようにすること、とも言えます。
自分が使う教材を選ぶ際にも、知識に穴を作らないようなものを選ぶ必要があります。
結論としては、大手予備校の作る教材ならば問題は無く、知識に穴があくことはありません。
予備校教材を低コストで入手する方法は以下の記事にまとめましたので、参考にしてみてください。
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最安で難関資格試験に独学合格する方法
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大手予備校で問題ない2つの理由
理由1.本番試験の分析精度が最も高いから
大手予備校は、問題傾向の分析に相当な人手と労力を費やしており、過去問の出題傾向から常に重要な論点、重要でない論点、今後狙われそうな論点等を常にアップデートしており、それがテキストや答練にも反映されています。
小規模予備校(例えば個人塾規模+スタッフ数人で運営しているような学校)の場合、この問題傾向の分析、論点の絞込み、テキストのアップデートにかけられる労力は小さくなり、大手に比べて論点カバーの精度が下がるリスクが高まります。また、自ら教科書を選ぶ場合、「公認会計士試験対策」を謳いながら、実際には的外れな論点を掲載しているような地雷問題集を購入してしまうリスクもあります。
時間がない社会人にとって、勉強すべき論点を漏らしてしまう事は最も恐れるべきリスクです。
公認会計士試験において知識の穴を作ることは絶対に避けなければいけないので、必然的に教材の精度が高い、大手予備校の教材がメインの選択肢になります。
理由2.多くの競争相手が使っているから
「知識の穴を作らないこと」には2つの意味があります。1つは既に述べたように公認会計士試験で出題されやすい論点をカバーする、という意味です。
もう一つは、他の多くの受験生が勉強している論点を自分もカバーすること、という意味です。
公認会計士試験は相対評価の試験です。全体的に試験の難易度が低く、皆が高い点数を取れば、自分が合格するのに必要な得点ラインも高くなります。
そして、相対評価の試験において怖いのは、皆が知っていることは自分も知っていないと差をつけられてしまう、ということです。皆が高い点数を取っている中、自分だけが出題された論点を知らないという状態になると、一気に相対評価で差をつけられてしまいます。
そして、受験生の多くは大手予備校の教材を勉強していますので、【大手予備校の教材に書いてあること】 = 【合格ラインに居る多くの受験生の共通知識】 という関係が成立しています。
この、合格ラインに居る受験生の共通知識を少しでも多く習得していることが、相対評価で負けないために必要なのです。
なので、多くの受験生が利用する大手予備校(=毎年多くの合格者を輩出する予備校)の教材を勉強することが、「相対的な」知識の穴を作らない為にも必要なのです。
社会人はWeb教材一択
東京都内の大学に通う学生なら、予備校がひしめく水道橋の教室まで通学して入門講座の授業を受ける、といったことが可能です。時間も有り余ってますし。(もしかしたら昨今は感染症対策のために全面オンラインでしょうか)
しかし、社会人は通学に使う移動時間すら惜しいのです。悠長に電車通学に時間を使うなんてことはやめて、自宅でWeb(or DVD)教材を使いましょう。
このような意見も良くわかります。実際私も、Web教材よりは対面授業の緊張感があったほうが、授業内容も頭に残りやすいと感じます。
しかし、社会人は仕事の忙しさによってそもそも対面授業に毎回出られないこともありますし、対面授業は「スキップする」「もう一回講師の説明を聞く」といったこともできません。
対面授業が好きな人は、Web教材のメリットを最大限に活かせるよう、自分の意識を変えましょう。
筆者の例
筆者が使用していた予備校の教材をご紹介します。
私は、LECのテキスト、答練をメインで使用していました。模試に関してはLECに加えて大原、TAC、東京CPAを利用しました。
LECを使用した理由
単純です。一番安かったからです。
そもそも1年で合格できるとは思っておらず、何度か教材を買うことになると考えていました。
しかし、他の大手予備校は1パック50万円〜80万円という価格帯だったため、複数年で教材費に何百万円も投下するのはコスパが悪いと感じました。
そこで、価格の安いLECを利用することにし、他の大手予備校生との知識差を作らないために、模試については他校も利用することにしました。
予備校は大手ならどこでも良い
筆者の場合はコスパを重視し、大手の中では比較的受講生の少ないLECを利用しましたが、そこで大手予備校の受講生より不利になったことは無いと感じています。
なんせ、実際に合格できましたしね。
この辺は、各自の考え方次第だと思います。「やはり大多数が使っている大原やTACがいい」という考え方もありますし、それも間違っていないと思います。
学生や無職なら教材費の高さは障壁になるかもしれませんが、社会人を継続するのならばお金の心配はありませんので、自分が気に入った予備校の教材を迷わず購入すればよいです。
予備校選びにこだわりすぎるよりは、選んだ予備校の教材をやり抜くことがはるかに重要です。
今回は以上になります。この記事が皆さんの参考になれば幸いです。